MAD-X チュートリアル (5): PTC 拡張

  • chatGPTによるCERNスライドの自動翻訳・自動要約です．

  • PTC（Polymorphic Tracking Code） の導入と、 非線形ビームダイナミクス解析 について．


PTCとは

  • PTCは、 高精度なトラッキング・解析・非線形補正 のための拡張モジュール．

  • PTCの特徴：

    • すべての多極場・非線形項を含めた 3D トラッキング

    • 高精度シンプレクティック マップ計算

    • ダイナミカルアパーチャ ( 安定領域 ) 評価

    • マップベースでの誤差・補正シミュレーション


PTC の基本構文（Twiss解析）

PTC_CREATE_UNIVERSE;
PTC_CREATE_LAYOUT, MODEL=1, METHOD=6, NST=10;
PTC_SETBEAM, PARTICLE=PROTON, ENERGY=450;

USE, SEQUENCE=マシン名;

PTC_TWISS, CLOSED_ORBIT, ICHECK=0, FILE="ptc_twiss.out";

PTC_END;

  • 各コマンドの意味：

    • CREATE_UNIVERSE ：PTC空間の初期化

    • CREATE_LAYOUT ：モデルと分割数の設定（MODEL=1:直線、2:曲線）

    • SETBEAM ：ビーム粒子・エネルギーの指定

    • PTC_TWISS ：非線形項を含むTwiss解析

    • PTC_END ：PTC解析の終了と解放


PTCによるトラッキング

PTC_TRACK, FILE="ptc_track.tfs", ICHECK=0, OBSERVE=1;
START, X=1E-3, PX=0.0, Y=0.0, PY=0.0, T=0.0, PT=0.0;
OBSERVE, PLACE=位置名;
RUN, TURNS=1000;
ENDTRACK;

  • OBSERVE を使うことで途中位置での観測が可能

  • TURNS=1 にすれば直線加速器での通過も可


PTC での誤差・補正解析

  • 通常の EALIGN や EFIELD と同様に、誤差定義を使用可能．

  • PTC_NORMAL などで正規形式解析（非線形項展開）も可能．

解析対象（例）：

  • 色収差（chromaticity）

  • 非線形収差（octupole 影響など）

  • 安定領域の可視化（ダイナミカルアパーチャ）


MAD-X 全体のまとめ

  • MAD-X は以下のような用途に対応した、加速器光学設計のための標準ツール．

機能区分

内容例

要素定義

SBEND, QUAD, MULTIPOLE, RFCA 等

光学関数計算

TWISS, MATCH, SURVEY

ビーム軌道補正

CORRECT, MONITOR, KICKER 等

トラッキング

TRACK, START, RUN

高度解析（PTC）

PTC_TWISS, PTC_TRACK, NORMAL 等

誤差解析

EALIGN, EFIELD, SELECT

参考リンク