サイクロトロンについて¶
サイクロトロンの原理¶
荷電粒子を磁場によって閉じ込める. Newton-Lorentz 方程式の定常状態から平衡軌道は
![m \dfrac{dv}{dt} = q [ E + v \times B ] = 0](../_images/math/a7435233c453c748231a7fcc51edb97514dfc3ef.png)
このうち,
,
における径方向成分は


粒子は半径
の円でサイクロトロン運動する.
この時の周方向の運動量は

qは電荷(定数)であるので,平衡起動中の
は運動量に比例した量となる.これを磁気剛性率 ( magnetic rigidity ) という.
直感的には,運動量の大きな粒子は慣性が大きく,磁場によって曲げにくい( cf. 高速道路におけるカーブでのハンドル操作 ).
なので,運動量の大きな粒子を曲げるためには,高い磁場,もしくは大きな曲率半径が必要になる.粒子の曲げにくさを示す指標が磁気剛性率である.
サイクロトロンの構成要素¶
サイクロトロンは次の要素からなる.
磁極 ( pole )
継鉄 ( yoke )
加速電極 ( Dee )
粒子源 ( ion source / electron gun )
デフレクター ( Deflector )
セプタム電極 ( Septum )